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「童心の五行歌」
せっけん君
せっけん君
オトナに
なるほど
ノッペラボー。
【Write-Up】文芸サイト応援マガジン 第53号 2002年1月12日発行
最近、五行歌なるものにはまっています。
自由な韻律で、五行で詠み切ればOK、というものです。
口語自由律短歌、とでも言うべきか。
【五行歌公式HP】 http://www.5gyohka.gr.jp
以下、自作です。
アフガンで
命が
産まれた
ピストルの
弾のごとくに
*
きみを知りたい
ぼくを見せたい
はがす
はがす
人間タマネギ
*
ぶたれた
刹那の
くらやみは
星より
慈愛に満ちている
*
神を否定し
心を否定し
おのれ自身も否定して
残った穴を
じっと見つめる
*
青いお空に
血がにじむ
「まっ、いいか」って
わらおう
人生
【Write-Up】文芸サイト応援マガジン 第45号 2001年11月7日発行
『最終戦争』
弾道ミサイルいっぱいの、いっぱいの花束が。
*
(われわれの選択は2つある。
戦争を終わらせるか、われわれが終わるかだ。
作中の“花束”は、愛や平和と、そして死をも象徴する。
罪を憎んで人を憎まず、という。
このことばは深いと、今回ぼくは気づかされた。
罪への憎しみは平和への道だけど
人への憎しみは新たな罪とさらなる憎悪を産むからだ。
罪をにくみ人を憎まないために、罰はある。
だから罪は、罰でもって帳消しにしてはならない。
安易な報復などもってのほかだ。
たがいに犯した罪を背負って、ともに笑って前へと進む。
クサいかもしれないけれど、それが生きるということだ。)
【Write-Up】文芸サイト応援マガジン 第38号 2001年9月19日発行
『命の重さはおんなじだから』
タカシは小さいころ
とかげのしっぽのお墓を作った。
でも その前で泣いたのは
とかげのしっぽのためにじゃなかった。
ごめんな、しっぽ。
【Write-Up】文芸サイト応援マガジン 第36号 2001年9月5日発行
『青い鳥』
しあわせさがしにつかれたおとこが
かなしみさがしていたけれど、
それがじぶんのしあわせだったと
きづいてしまってかなしんだ。
かなしみさがしにつかれたおんなが
しあわせさがしてみたけれど、
それがじぶんのかなしさだったと
きづいてしまってほほえんだ。
【Write-Up】文芸サイト応援マガジン 第35号 2001年8月29日発行
『夏のスケッチ:ひまわりのなわばり』
ひまわりは一日にほんの一瞬、太陽を独占する。
世界のどのひまわりだろうと
ほかのだれかの時刻(なわばり)に
まっすぐ太陽を向いてはならない。
【Write-Up】文芸サイト応援マガジン 第33号 2001年8月15日発行
『タイムトイレ』
ぼくのトイレが長いので
妻がタイムマシンに改造してしまった。
ちいさな窓のそとに
ジュラ紀の夕暮れを飛ぶ翼竜をみながら
できる
これはすぐれものだ。
だけど
流さなくても 手前にこぼしても
ドアを閉めてから 開けると ぴかぴか
アレはどこへ?
(いつも清潔でしょ)と 妻はわらうけど
トイレの長いぼくは ちょっとだけ気になる。
『斜視』
左の瞳があちらの世界へずれていて、
そっちでは時間が逆に流れている。
この俺の老年期から、
まるでビデオの逆まわしみたいに。
俺は産まれた一瞬、左眼に死を見たはずだ。
その情景は覚えていない、物心つくまえのことさ。
ある夜女と出会い、そしてベッドを共にした。
隕石のはやさで左右が近づき、
絶頂でひとつに融け合い、やがてすれ違った。
それが人生、最高の女。もう二度と出会えない。
『夕刊配達人は二度ベルを鳴らす』
フジサワさんちの
ポストに届けた瞬間に
いきなりひきずりこまれた
僕は自転車をひっぱり
自転車はポチをひっぱり
ポチは黄色の電話工をひっぱり
黄色の電話工はオペレータのミドリをひっぱり
ミドリはみずいろ伊達男をひっぱり
みずいろ伊達男は真っ赤なオープンカーをひっぱり
真っ赤なオープンカーはフジサワシオリをひっぱり
フジサワシオリは僕をひっぱって
僕はポストをひっぱった。
折り込みチラシの空のした
そっと手をはなしたら
町じゅうひっくり返って消えた
そこにくつしたひとつだけ。
最近詠んだ句をいくつか。
【初日出】少年の日の夢おもふ初日の出
【 雪 】雨戸閉じなおも眼に沁む雪のしづけさ
【春浅し】春浅し木枝火花のかたちなり
【野 火】雑草と云う草はなし野火の華
【試 験】試験まえ火遊びせりし夜の思ひ出
今日は拙句をいくつか。
○ 星がふる ハニワの声を聞きなさい
○ つきあかり病みて天井高くあり
○ 厚塗りの師走の空に美白散る
−−最後の句、かなり吃驚。はかないものですね。。。
ついで怪奇俳句を二つほど。邪道なのでお薦めできません(笑)
○ 雛壇に贄を捧げよ哭く媼
○ 銀杏黄に 黄にくれなひのウヒヒヒヒ
−−<くれなひ>は「紅」です。
「 原子の分灯」
《 a t o m よ り 花 火 ぽ た り と 落 つ る 哉 》
今年最後の満月の夜、娘に化けた狐どもが行列す。
なだらかな白磁の肌、猩猩緋[しょうじょうひ]の振袖。
日本全国、津々浦々[つつうらうら]の山々から、
五十五年前の爆心に向かって。
しゃなり。ひゅるり。どんひゃららん。
ちっちゃな手には、ちっちゃな灯籠[とうろう]。
しゃなり。ひゅるり。どんひゃららん。
過去へ、過去へ、狐火ともせ。
ドームのそばの河むこう、見物人であふれてる。
かけごえエイヤと狐ども、一糸みだれぬ狐憑き。
しゃなり。ひゅるり。どんひゃららん。
時の流れに棹[さお]さすなかれ。
しゃなり。ひゅるり。どんひゃららん。
過去へ、過去へ、炎をともせ。
やがて。キツネ灯籠にちいさな、時の埋火[うずめび]がともる。
分灯された炎を、ひとびとはその掌に慈[いつく]しむ。
狐はくるりと船になり、灯籠は川をおおって流れゆく。
しゃなり。ひゅるり。どんひゃららん。
あの日たくさん消えました。
しゃなり。ひゅるり。どんひゃららん。
狐もたくさん死にました。
まさか狐のあだ討ちだとは、誰ひとりとして気づかない。
だけど誰もが感じてる、これは罪を流すものだと。
コメント:上の作品はフィクションです。
「狐」とは全く創作のための創作であり、他意はありません。田口ランディ氏
のコラムマガジンを購読されている方は、この詩のソースが判ると思います。
和尚の行動の、あまりに壮大な無意味さがすごいと思ったので。
興味を持たれた方はランディ氏のコラム
http://journal.msn.co.jp/worldreport.asp?id=001205randy&vf=1
を読んでみてください。
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