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「淡雪」
あわ雪 ひとつぶ
手のひらで
静かに すーっと
消えていく
一滴の 涙のしずくに
すがたを変えて
淡恋 ひとつ
ひとみの奥で
静かに そーっと
消えてゆく
ひとつぶの 涙のしずくに
すがたを かえて
あわ雪と 淡恋の
小さな しずくたちが
ほろほろと・・・
ほろほろと・・・
【Write-Up】文芸サイト応援マガジン 第50号 2001年12月15日発行
「トワイライト」
あなたは 知っていますか
夕方と夜との間にある 幻想の世界を
紫色に空が輝く ほんの一瞬の世界を
その瞬間 空気がとまり 風が止まり
束の間の 幻想の 世界になるのです
その瞬間 人の心は 静かに癒されて
彼と彼女は 言葉をとめて 恋に落ち
そして 静かに 夜へと 移るのです
あなたは 覚えていますか
一緒に見た 飛行場の トワイライトを
あの 一瞬の 紫色の空間の 中で
わたしが 切ない恋に 泣いたことを
そして 静かに 静かに 心癒されて
涙をぬぐいながら 沈む夕陽と同じように
頭を あなたの肩に 傾けたことを
【Write-Up】文芸サイト応援マガジン 第49号 2001年12月5日発行
「もしも少年だったなら・・・」
真っ青な空と雲の下の
僕だけの 秘密の場所で
少し気取った 大人たちを
ギャフンと言わせるような
そんな すごいことを
考えて みせるさ
いつだって 大人たちは
「あれはダメです」
「それは しちゃいけません」
つまらないことばっかり言って
自分が かつて
「少年」だった頃を
忘れてしまっているのだから
僕は そんな大人たちに
怒られてただ ふて腐れて
寝転んでるんじゃないさ・・・
ちょっと気取った大人たちを
「ギャフン」と言わせてやるんだ
空も雲も草原も 僕の味方さ
もしも少年だったなら・・・
「コスモス畑とカラス」
あたり一面の コスモス畑
秋風に揺られ ピンクに白に
愛らしくその顔を揺らす
わたしの大好きな 秋の花
コスモス畑を 無邪気に走る私
走る 走る 息を切らし
走る 走る 秋の雲と追いかけっこ
そんなとき ふと どこからか
黒いカラスが 降りてくる
ゆっくり ゆっくりと 降りてくる
コスモス畑に舞い降りたた 一羽のカラス
カラスの 名前は 「孤独」という・・・
はしゃぎ過ぎた コスモス畑で
静かに カラスが 舞い降りて
大きな黒い翼を広げ 不思議な影を落とす
叱られた子供のように
しゅんとして涙ぐみ 顔を上にあげる
秋の空は どこまでも美しく
高く 高く 美しすぎて 寂しくて・・・
わたしの大好きな コスモス畑には
時折 「孤独」という名の
カラスが 舞い降りる・・・
そっと そっと 静かに 舞い降りる
【Write-Up】文芸サイト応援マガジン 第40号 2001年10月3日発行
「秋風とヴァイオリン」
秋風が そよそよと吹き
木々が 赤や黄色に
お洒落を 競う
秋風の 空気は
ヴァイオリンの響きに
よく 似ているね
透き通った ツーンとした響き
外はこんなに お洒落なのに
人々の顔は どことなく 物悲しく
「寂しいですか?」
「寂しいです。。。」
「どうしてですか?」
「秋だから。。。」
「秋はきらい ですか?」
「一番好きな 季節です」
貴方の好きな 秋色が
私の心にも 染み込んで来たよ
奏でる曲は セレナーデ
貴方の好きな 秋とヴァイオリンと
「霧雨」
霧雨の降る 懐かしい街で
久しぶりに出逢った あなた
懐かしいあなたの 横顔には
あの悪戯っぽい面影が消えていて
瞳もどことなく 濁っていた
社会の波に 組み込まれ
大人になった だけだよね
いつまでも あの頃のまま
小さなことで笑い転げていた
あの頃のままでいられないよね
家路に着く頃 気がつくと霧雨が
体に凍みこみ 冷たくて 寂しくて
私たち ケンカ友達 だったね
彼と彼女に なりそこねたね
昔の あなたの写真に 呟いた
懐かしいあなたの 悪戯っぽい笑顔に
【Write-Up】文芸サイト応援マガジン 第37号 2001年9月12日発行
「横顔」
君の 美しい横顔を
今でも 覚えているよ
君と付き合う前から
いつもそっと 覗いていた
真正面から見つめるのが
恥ずかしくって
君の横顔を そっと
見つめていたんだよ
君と付き合ってからも
映画館で 公園で
いつも 君の横顔を
見ていた あの頃の僕
今 別々の道を
歩くようになって
それでも・・・
ふと君の 美しい横顔を
夢に見ることがあるんだ
君の 横顔は 君よりも
僕の方が よく知っている
いつも 君の斜めから
横顔を 見ていたんだから
君に・・・
「横顔が綺麗で好きだよ」って
最後まで言えなかった
それだけが 僕の
たった一つの
君への後悔なんだ
夢で逢ったら言うね
照れ屋の僕からの
遅すぎる「言葉」を・・・
「目的の無い旅路」
たまには のんんびりと
目的の無い旅をしませんか
持っている地図は
真っ白で何も描いては無く
便りは 風の匂いと
大地の香りと 青い空と
流れる 雲と・・・
何もかもが 行き詰まった
そんなふうに 感じたら
さあ 真っ白な地図を持ち
目的の無い 旅路をしよう
「一人ぼっちだ」と感じたら
「わたしには 何も無い」って
思ったら・・・
気のむくまま 心の向くまま
目的のない旅をしよう
風の匂いと大地の香りと
流れる雲と 空を眺め
ふと 足元を見ると
道端の 小さな花があなたに
笑いかけてくれるから・・・・
【Write-Up】文芸サイト応援マガジン 第34号 2001年8月22日発行
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