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「くまさんとバニラ」
綿菓子つくった 機械のくまさんにコイン入れて
ザラメがはじけて 顔にあたって痛かった
綿菓子つくって ザラメがはじけて 小さくなった
小さくなった綿菓子 かなしかった
じゅんちゃんの綿菓子はちゃんと出来たのに どうして
痛かった かなしかった
ザラメがはじけて痛かった
ソフトクリーム買ってもらった バニラの
のんきに食べてたら 溶けてきて手がべたべたで
クリームで両手がべたべたで
目の前のカップルもべたべたで
汗で背中がべたべたで・・・・・・
動物園に行った 暑い暑い日だった
キーウィは寝ていた
ミズオオトカゲも寝ていた
ライオンも寝ていたアシカは水の中気持ち良さそうだった
フラミンゴは踊ってた
キンシコウは怒ってた
コアラは寝ていた
レッサーパンダはフラフラと・・・・・・
ザラメがはじけて痛かった かなしかった
暑い暑い 土曜日
バニラのソフトクリーム溶けて
土曜日の午後
白い雲見て
なぜだか君を思い出して
【Write-Up】文芸サイト応援マガジン 第66号 2002年4月20日発行
「カラス」
雨の日の歩道をトボトボ歩いていたら
僕の目の前に落ちて来た
オニギリの包み紙 ヒラリと
ゴミの入ったスーパーの袋 くわえて飛んでく大きな鳥
嫌われてうとまれて石を投げられて 不吉だといわれて
でもカラス キミも生きていかなくちゃ
ゴミの入ったスーパーの袋 くわえて飛んでく黒い鳥
嫌われてうとまれて石を投げられて 不吉だといわれて
だからカラス カアカア鳴いてちょっと嘆いて
雨に濡れる漆黒の翼 鋭いクチバシ
物憂げに光る瞳が語る
ゴミを生み出す人間は悪くないのかな
地球を一番汚しているのは
一番不吉で一番不潔なのは だれだ
だからカラス カアカア鳴いて少し嗤って
ゴミの入ったコンビニの袋 くわえて飛んでく黒い鳥
嫌われてうとまれて石を投げられて 不吉だといわれて
だけどカラス キミは何も悪くないのに 生きているだけなのに
晴れた日の歩道をテケテケ歩いていたら
僕の頭の上に落ちて来た
オニギリの包み紙 おかかの
黒い影残して 逃げる鳥
腹はたたなかった でも
ペットボトルだったら痛かったかな
【Write-Up】文芸サイト応援マガジン 第63号 2002年3月30日発行
「妖魔の森の家」
いつの間にか迷い込んだ
ねじれた時間 僕は君とはぐれて
白いカラス 土くれの中を翔ぶ
フライパンの黄色いパプリカ 見つめていて
蒼い楕円の孤独に 吸い込まれていきそうで
帰りたい 帰りたい 帰りたいんだ 君がいないから
陽がふたつ 月がみっつ
ゆがんだ森 僕は君をさがして
黒いサカナ 空を斬りながら泳ぐ
机の上 魔女のレプリカ グーで殴って
いきなり現れた君に 僕は少しだけ笑って
もういいよ もういいや もういいんだ 戻れなくても
ナイフで抉って出てくる緑の液体
大丈夫だよ 傷痕が腐ってきても たぶん
大丈夫だから
さあ歌おう お祭りのうたを 父さんの声は無視して
さあ踊ろう 悪あがきのロンド 母さんの涙も見ないで
呪文を唱えたら
東の空白くなる 陽の光浴びる 砂に還る
ゆがんだ森 君は僕とはぐれて
ねじれた時間 君は僕をさがして
僕は僕をみつけて
シマシマの猫 月の中 瞼開けて眠る 永遠に続く
【Write-Up】文芸サイト応援マガジン 第62号 2002年3月23日発行
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